CuriosityでmTouchを試してみる。その5 PIC16F18346編

PIC16F1619 で mTouch を実現できたので、次は Curiosity の MCU を PIC16F18346 に変更してやってみます。

内容はほぼCuriosityでmTouchを試してみる。その2CuriosityでmTouchを試してみる。その3をそのまま踏襲したら、すぐにできました。

ところで MCC の mTouch のタブで、Debug というのがあって、そこに "USART Module" というのが出ていました。

USART Moduleを指定してやれば、タッチセンサのデバッグ情報を受け取って、これをさらに "Data Visualizer" に食わせてやることで視覚化できるということらしいです。

おもしろそうなのでやってみましょう。

上記の Data Visualizer はもともとATMELのもののようです。左側のコラムにある "Download" リンクをクリックしてダウンロードし、インストールしてみます。ATMELはMicrochipに買収されたので、たぶんMPLAB X IDEと連携しても使える…ようになっているといいのですが。
インストールの最後にこんなのが出てきましたので一応キャプチャ。

Data Visualizer is a program used for processing and visualizing data. Data Visualizer can receive data from various sources such as the Embedded Debugger Data Gateway Interface found on XplainedPro boards, and COM ports. Data Visualizer has a graph plotter and an oscilloscope, a terminal and a configurable dashboard with buttons, sliders, and various indicators. It can decode protocols and log data to file.
ということで、ざっくり訳すと、「Data VisualizerはCOMポートを経由して受信したデータを処理して可視化します、グラフプロッタ、オシロスコープ機能、ターミナル、ボタンとスライダーといろいろなインジケータがついた設定可能なダッシュボードがあります。プロトコルをデコードできるし、ログファイルに出力することもできます」という感じです。

なので、上で作成したプロジェクトにUSARTを組み込んでみましょう。

CDBにはプログラマ/デバッガとしてPIC24が載っていますが、どうやらUSB-UARTのエンドポイントは持っていないようです。つまり、PCでデバッグデータを受け取るためには別途COMポートを用意しないといけません。

一番手間がなさそうなのが、Curiosityの右半分にあるmikroBUSを使うことです。ここに、USB UART CLICKを搭載すればPCと通信できるようになります。USB UART CLICKはFTDI社のFT232RLを搭載していますが、これは自分のなかではUSB-UARTコンバータの中で一番信用できるものですから、安心して使えます。ところがこのUSB UART CLICK、日本では全然売っていません。Digikeyなどの通販で扱っていますが、1800円前後します。これはちょっとシャレにならないので、別の方法を考えます。実のところ、Explorer8ボードを使えば、ボード上にUSB-UART変換ICが実装されているのでなにもすることがないのですが、Explorer8ボードにはmTouchボタンがありません。けっこう痛し痒しです。

実は以前に、TERASIC ALTERA DE0ボードでのデバッグ用にFTDI謹製のTTL-232R-3V3というUSB-UARTケーブルを購入しているのですが、これなら使えるかもしれません。ちょっと変則的になりますが、このケーブルはUART側がシングルインラインのソケットになっていて、ソケットのハウジングのロックを持ち上げてやると端子をソケットから抜くことができます。それを利用してピンの順番を変えることができるのです。

ということで回路図を参照します。User's Guideから該当部分を切り出します。ケーブルが3.3V仕様なので、+3.3V電源がきているJ33のスルーホールを使用することにします。

そしてPIC側でEUSARTのIOピンを指定することでケーブルのピンと対応させます。以下の通りです。

No. TTL
Original
Layout
TTL
for
Curiosity
J33 PIN #
and
PIC PORT
PIC Func.
Assign
1 GND GND 8 GND
2 CTS# VCC 7 +3.3V
3 VCC TXD 6 (RC7) RX
4 TXD RXD 5 (RB4) TX
5 RXD CTS# 4 (RB6)
6 RTS# RTS# 3 (RC6)

実際には EUSART モジュールはフロー制御まではやらないようなので、TXDとRXDのみで十分です。が、TXD/RXDは対向する同士でねじれの関係になるので注意が必要です。これ、よくよく考えて回路図を書いてもけっこう間違います。mikroBUSの規格書がmikroeのページではリンク切れになっていますが、こちらから直接ダウンロードできるようなので参照しておきます。
6ページにソケット側のピン配置が出ていますが、ここでTXはソケットからアドオンボードへの出力(つまりCDBではPICからの出力)、RXはその逆というふうに定義されています。

次にJ33にシングルの8ピンのピンヘッダをはんだ付けするのですが、手元になかったのでこの際だからいくつか買っておきましょう。

次回に続きます。

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