結論から言うと、とてもすばらしいデキで加工ができました。
ただし、後でまとめますがいくつかツマヅイた点があり、時間がかかってしまったために延長料金になってしまいました。
ちなみにレーザー加工機の使用料は20分で1,500円。延長が45分まで1,500円。なので結局、簡単な加工なのに3,000円もかかってしまいましたが、勉強代としておきましょう。次の機会にはちゃんと今回の失敗を反映してサクッとやりますよ。
上の写真では、まだアクリル表面のカバーシートは剥がしていません。カットラインは非常になめらかで、美しく仕上がっています。
時系列でツマヅキポイントを整理してみます。
- データを持ち込んだUSBスティックが読めなかった。
このために一旦家に戻ってやり直ししました。何がいけなかったって、USBスティックの中でパーティション切っていたこと。もともとManjaro LinuxをインストールするためにISOイメージとEFIを焼いてあったUSBスティックの空き部分をFAT32ボリュームにして、そこにデータを入れていったんですが、カインズのPCではそのFAT32ボリュームを認識してくれなかったのでデータ自体が読み取れなかった、ということです。
教訓その1: USBスティックでデータを持ち込む場合には、パーティション構成に気をつけて必ず1ボリュームのみにしましょう。
- データのパス(線)の太さが間違っていた。
これが今回一番引っかかったところです。FreeCADから "Flattened SVG" で出力してInkscapeで読み込むと、線の太さは0.35ptになるようです。が、今回のレーザー加工機ではその線の太さが0.001ptである必要があり、それ以外の太さの線は認識しないようです。
これは現場で、すべての線を選択して0.001ptに変更してやっと動くようになりました。
家に戻っていろいろと試してみると、Inkscapeで0.001ptを設定しても、Illustratorに読み込むと0ptになってしまうようです。
教訓その2: SVGをIllustratorに読み込んだら、全選択して0.001ptに設定しましょう。
- データのパス(線)が二重になっていたため、レーザーが往復していた。
FreeCADで3Dモデルから "Flattened SVG" に出力しましたが、もとが3Dのため、Z軸方向から投射した場合には上のエッジと下のエッジが重なって出力されます。当然その場合にはパスが2本重なっていますので、レーザーが2回カットすることになります。これは害にはなりませんが加工時間が倍になってしまいますので、レンタル時間が延びてしまう要因になります。
データを作成するときには、線が重なっていないことを確認したほうがいいでしょう。
教訓その3: パス(線)が二重になっていないか確認しましょう。 - 彫刻部分(止まり穴)を彫るのは難しかった。
今回、基板の位置決めピン(φ3.0)を立てるための止まり穴をレーザーで彫れるかと考えていました。彫刻モードでならできるかな、と思ったのですが、このモードではせいぜいマーキング程度しかできないようです。出力を調整すればできるとは思いますがそのための時間が取れないため、現実的ではなさそうです。なので、レーザーでは精密な位置のマーキングだけにして、止まり穴自体はφ3.2の鉄工ドリルビットで掘ることにしました。
- 彫刻の塗りつぶし指定を忘れないこと。
これは止まり穴のことですが、最初に輪郭の円だけ描いておしまいになっていました。これを同じ色指定で塗りつぶすことで、苑の中身までをしっかり彫刻してくれます。円だけだとちょっと色が薄いため、中身も彫刻してほしい場合にはしっかり塗りつぶしておきましょう。
- グループ解除について。
グループ解除についてはよくわかりません。やったほうがいいのかやらなくても大丈夫なのか。今回は全部解除して行いました。が、レーザー加工機はプリンタとして使用する形になるため、SVG上のグループ指定は問題にならないように思います。心配な場合には解除しておけば間違いないでしょう。
以上のポイントをしっかり押さえておけば、Illustrator CCはSVGファイル読み込めますのでInkscapeでの編集でいけることがわかりました。
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